食品物流を行っている北王流通(黒田英則社長、東京都北区)は4月までの発注条件で、最長本年9月分まで適用の飲食店向けの応援キャンペーンを実施。固定費を除く月額物流費用30%を3か月間負担するほか、3PL業務構築初期費用を50%オフする新サービスの提案をスタートした。

年明けから続く緊急事態宣言による時間制限にともない、飲食店の売上が低迷しているなか、物流費は比例して下がらないため、飲食店の経営がひっ迫している状況となっている。そうした状況を鑑みて、同社では、日ごろからお世話になっている飲食店への恩返しの意味も込めて、新サービスの提案を行うことになった。

キャンペーンの責任者は「当社のメインの取引先である飲食業界の倒産件数が過去最多となっている」とし、「取引先から『営業時間制限によって物量が減っており、売上に占める物流費の割合が高まっている』などの声をいただいたことから、新サービスの企画を行った」としている。

サービスを提供するため、同社では業務改善を実施。「個別店舗毎の納品回数の設定」対応や毎日物量・積載率を調整できる仕組みの構築、コースマスタの12曜日設定など、細やかな物流サービスの提供に尽力してきた。

業務改善責任者は「今回のキャンペーンはお客様に物流のニューノーマルを共に模索するきっかけにして頂きたいと思い企画した」とし、「費用割引サービスを可能にするため、物流効率の見直しや全ドライバーへのスマートフォン配布による連携強化、また社内の提案要望制度で上がった項目を一つ一つ検討して小さな業務改善を重ねてきた」と話している。

このキャンペーンの適応期間の延長について、同社は「利用者からの反響を鑑みて慎重に検討する」としており、また、定期サービスの予定は「現在は考えていない」としている。

◎関連リンク→ 北王流通株式会社