健康

ドライバーの宿命?ストレッチで腰痛を改善することをおススメ

腰痛は運転手の職業病

厚生労働省の業務上疾病発生状況によると、運輸交通業の腰痛発生率は他の業界と比べて高い割合となっています。タクシー運転手では約46%、バス運転手で83%、トラック運転手で58%という報告があります。腰痛による休業が増えることでの損失は年間売上の0.7%を占めるという解析結果もあります。

腰痛の原因

九州社会医学研究所の「タクシー運転手の腰痛に関連する要因の研究」(産業衛生学雑誌2003;45:235-247)の報告では、腰痛の有訴率と腰痛に関連する労働要因は「座面が合っていない」「座席の背もたれが背中を支えられない」「路面の振動が不快」「走行距離が20万キロを超える」「仕事のストレス」と解析されています。

トラックの運転手では、車両自体が高く振動は抑えられいるものの、顧客から依頼される積み荷の上げ下ろしなども腰痛の要因のひとつとされています。

腰痛対策

上で挙げた腰痛の労働要因の「座面が合っていない」「座席の背もたれが背中を支えられない」では、最近は運転手用のサポートクッションが多くの販売され、出来るだけ自分に合ったシートをカスタマイズすることで対策できます。

しかし、走行距離が多いことに関しては運転手の宿命で、容易に改善できるものではありません。同じ姿勢を長時間続けることで腰骨が圧迫されることが腰痛の原因にもなっているので、定期的に休憩をとりストレッチすることをおススメします。

腰痛改善のストレッチとは

腰痛のストレッチで一般的なのが、腰に手をあてて背中をそらす運動です。実は腰痛メカニズムにからいっても適している動作で、腰椎をきれいな湾曲に戻してあげましょう。運転以外にも長時間のデスクワークなど、前かがみに座りっぱなしの作業を行った後に行うのも良いでしょう。

脚を肩幅に開いて、膝を伸ばしたまま息を吐きながら上体をゆっくりそらし、そのまま3秒間保ちます。これを2~3回繰り返しましょう。

ウォーキングも効果的

腰痛の改善にはウオーキングも効果的といわれています。1回30分以上、週2日を目標に少し汗ばむくらいの速度で歩きましょう。

先にもあげましたが、腰痛の原因には「会社でのストレス」が考えられます。日常的にウォーキングなどの運動を取り入れることでストレスを解消し、ワークライフバランスを整えることで心身の状態を改善して腰痛を克服しましょう。